Fighting Kouichi!


by m.ko-1
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長い一日

予定日も過ぎて、いつ連絡が来るかとびくびくしながら毎日会社に行っていたものの、ちっとも兆しの見えぬまま週末を迎えた、、、と思ったら土曜の早朝4時頃、妻に起こされた。
どうやら夜中から時計を片手に間隔を計っていて、10分おきになったので病院に行くということらしい。
ただ陣痛がきているといっても、イタタタとちょっと顔をしかめる程度なので、まだだろうなと思いつつ、病院に連れて行った。

診察を受けると子宮口がまだ開いてないとのことで、一旦帰ってもいいし、このまま入院してもいいといわれた。「あと何時間くらい」というのが大体でもわかれば判断もできるのだが・・・本人の気持ちしだい、といっても本人も初めてのことだし、判断のしようもないよな。
どうせ入院しても痛みをとってくれるわけでもなく、いよいよという時までは放置されているわけだから、陣痛室で寝てるか家で寝てるかといえば、付き添いの身からすれば、家のほうがのんびり出来ていいような気もするが、本人にすればやっぱ病院の方が安心感はあるだろうし・・・と散々迷った挙句、とりあえず帰ることにした。
自分は帰ったら速攻で眠りに入って、8時過ぎにまた起こされて病院に行った。結果的にはこのとき一旦帰って2−3時間の睡眠を取れたのはかなり大きかった。もしあのまま入院してたら・・・かなーりきつかっただろうな。

9時頃に再度診察を受けてそのまま入院となったが、カーテンで仕切られた陣痛室の隣に入っている人の叫び声が恐ろしい。カーテン越しに身をすくめて絶叫を聞いているという感じ。あんなんになっちゃったら付き添う方も居たたまれないというか、どうしたらいいんだろう・・・
隣の人はそのあと10時くらいに分娩室に行って、そこからも絶叫が聞こえていたが、12時くらいには何とか静寂が戻ってきて、自分達は陣痛室で落ち着くことが出来た。

診察のときには付き添いが追い出されるのだけど、廊下の待合室に行くと隣の人の一族がだんだん集まってきていた。最初の頃はみんな元気に「お父さんになった実感はできたか?」とか、わきあいあいとにぎやかにしていたが、だんだん待ってる方も疲れてきたようで、生まれる頃には待合室でみんなむっつり、ぐったりという感じで机を囲んでいた。子供が生まれるってのは一族の一大イベントなんだなあ。
逆に不倫の子供とかで産まれることが望まれていなかったり、一人で生むとか、よくドラマでありそうだけど、やっぱきっついだろうな。

妻の方は昼過ぎまで結構余裕のある感じで、お昼ご飯もパクパク食べていた。自分の方も陣痛の合間は大量にたまっていた新聞を陣痛室に持ち込んで片っ端から読んで、陣痛のときは団扇であおいでやる程度。ただ、3時頃になってくるとかなり痛みも強くなってきたようで、看護婦さんに腰の押し方を教えてもらって、陣痛が来たときは呼吸に合わせて腰をぐいぐい押す仕事が出来た。

夕方になってくるとさらに痛くなってきたようで、「ひっひっふー」というのがまじめになってきて、おなかを必死にさすっている。さするのは特に意味がなさそうだが、呼吸法に合わせて体を動かすという意味があるのだろう。しかしさすりすぎておなかの皮がつるつるになるんじゃないかという感じだった。

5時くらいになるとおなかをさする余裕もなくなって全身を突っ張って耐えて、陣痛の合間はぐたっと寝てしまう感じ。その頃は自分もかなり眠くなって、陣痛のときは呼吸をあわせて指先の力を振り絞って腰を押し、合間はぐったりして寝ていた。腰を押す手は突っ張ったからだの下に押しつぶされつつ、指の力だけで押すので、つるというかしびれるというか、結構きつい状況だった。
夕食はおいらがほとんどいただきました。

8時にようやく分娩室へ。分娩室では割烹着のようなものを着せられたが、変な帽子はかぶせられず、手も消毒せず、ドアは開けっ放しだし、こんなんでいいのかなという感じはした。
分娩室では看護婦さんがひとり付きっきりでいきみかたの指導をして、医者は時々ふらふら「まだかな〜」と様子を見に来る感じ。おいらは右手で腰を押しながら、いきむときは一緒に呼吸を止めて左手で上半身を持ち上げる。陣痛の合間はぐたっと寝る。妻は今までの痛みを逃す呼吸法から息を止めてふんばるやり方にちょっと戸惑っている感じだったが、顔を真っ赤にしてがんばっていた。ふんばっているときは赤ちゃんの頭が出てくるが、ふんばるのをやめると引っ込んじゃうので、もうちょいもうちょい、とか思うけど、一緒に息を止めているとこれ以上は無理ってとこまでがんばっているのがわかる。途中から酸素マスクをつけてもらっていたが、息継ぎの途中は本当に苦しそうだった。しかし陣痛の合間はうつらうつらしていて、そこまで出てきている状態なのによく寝てられるな、と言う感じだった。

さあ次ぎ行くよ、って医者が行ってはさみでバチバチって切って、9時55分、赤ちゃんがようやくでてきた。出てきたばかりの子供は全身毛むくじゃらだったり、しわくちゃのさるみたいだったりという写真やテレビを見ていたので、もしそんなんだったらかわいいと思えるのかちょっと不安だったけど、出てきた赤ちゃんはとてもきれいで文句なしにかわいかった。

ぶっといへその緒が青くて、なんと言うかiMacのケーブルを透明度を上げて太くしたような感じでびっくりした。あとは手足やちんちんがしっかりついていて、思ったよりそれぞれのパーツが完成している感じ。目も生まれてすぐにちゃんと両目があいていて、灰色の虹彩をしていた。
イメージ的には頭ばっかり大きくて、もっとどろどろぐちゃぐちゃででてくるようなのを想像してたけど、もうしっかりできあがってるもんなんだと感心した。

いきむときは力が逃げるから声を出すな、とわれていたこともあるけど、前の人の絶叫に比べると、とても静かなお産だったんじゃないかな。痛みが軽かったのか、我慢強かったのか、まあお産は千差万別らしいから比較しようもないかもしれないけど。
最初に病院に行ってから18時間、分娩室に入って2時間はずいぶん長かったけど、ともかく安産と言えるお産で感謝です。

赤ちゃんが出て来てからは看護婦さんたちがてきぱきと赤ちゃんを洗ったり体重を量ったり、身長を計ったり口の中のものを吸い出したりするのをながめていた。一通り作業が済むと、となりではまだ妻が切ったところを縫われたり、胎盤をだされたりと奮闘していたのだが、おいらは赤ちゃんをぼーっと眺めてた。胎盤を見損ねたのはちょっと残念。

看護婦さんに「よくたおれなかったね」とか言われたけど、たおれどころはどこなんだろう?やっぱり出てきたときかな?

すべての作業が済んでからも妻は分娩室に2時間寝かされていたが、その間に佐賀から妻のお母さんがやってきた。妻が分娩室から出てきて、お母さんをホテルに連れて行ってから自宅に戻り、ドラフトワンを飲んで夜の2時頃ねた。長い長い1日だった。
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by m.ko-1 | 2004-03-03 17:13 | Kouichi