抗生物質耐性
2004年 04月 15日
遺伝子組み替えをする時には一般に抗生物質に耐性の遺伝子をマーカーとして同時に組み込むことで、組換え体を選抜してくる。
この「抗生物質に耐性の遺伝子」を持った食品を食べることで、腸内細菌に抗生物質耐性遺伝子が移って、抗生物質が効かなくなるのではないか、と言う主張がある。
腸内細菌に抗生物質耐性遺伝子が移る、という可能性は実際あるらしい(異論もあるが)。
しかし、それによって本当に「抗生物質が効かなくなる」のかというのは別の次元の話だ。
まず第一に組み替えに使う抗生物質耐性遺伝子は数種類程度で、その耐性遺伝子を持つ可能性はあるかもしれないが、別の種類の抗生物質を使えば死滅させることが出来る。つまり十分コントロール可能と言うことだ。
つぎに、「抗生物質が効かなくなる」と言うレベルが、実生活におけるほかのリスクと比べてどうか、と言う比較を行う必要がある。具体的に言えば、予防的に大量の抗生物質を飲んでいれば当然耐性菌が出てきて、病院の中でも多剤耐性菌が問題になっている。病院の中に限らず、風邪には抗生物質が効かぬと知ってか、知らずか、調子が悪いとすぐに抗生物質を飲む習慣、あるいは家畜はほとんど日常的に抗生物質を食べさせられているが、そんな肉を食べるのに比べてどうなのか?そんな比較が必要であろう。
そして最後に、抗生物質耐性遺伝子を使うことが遺伝子組み替えの宿命かと言うと、そんなことはない。別の安全なマーカー遺伝子も開発されているし、あるいはマーカーが可食部では発現しないような工夫もある、そして決定的なのは、マーカー遺伝子自体を取り除いてしまう技術もすでに開発されている。
もし本当に抗生物質耐性遺伝子を使うことが問題ならば、遺伝子組み替え自体を拒否するのではなく、抗生物質耐性遺伝子を使っていないものを作れと主張すべきだ。
そういう具体的な主張がされるならば、今すぐにでも改善されるだろう。
この「抗生物質に耐性の遺伝子」を持った食品を食べることで、腸内細菌に抗生物質耐性遺伝子が移って、抗生物質が効かなくなるのではないか、と言う主張がある。
腸内細菌に抗生物質耐性遺伝子が移る、という可能性は実際あるらしい(異論もあるが)。
しかし、それによって本当に「抗生物質が効かなくなる」のかというのは別の次元の話だ。
まず第一に組み替えに使う抗生物質耐性遺伝子は数種類程度で、その耐性遺伝子を持つ可能性はあるかもしれないが、別の種類の抗生物質を使えば死滅させることが出来る。つまり十分コントロール可能と言うことだ。
つぎに、「抗生物質が効かなくなる」と言うレベルが、実生活におけるほかのリスクと比べてどうか、と言う比較を行う必要がある。具体的に言えば、予防的に大量の抗生物質を飲んでいれば当然耐性菌が出てきて、病院の中でも多剤耐性菌が問題になっている。病院の中に限らず、風邪には抗生物質が効かぬと知ってか、知らずか、調子が悪いとすぐに抗生物質を飲む習慣、あるいは家畜はほとんど日常的に抗生物質を食べさせられているが、そんな肉を食べるのに比べてどうなのか?そんな比較が必要であろう。
そして最後に、抗生物質耐性遺伝子を使うことが遺伝子組み替えの宿命かと言うと、そんなことはない。別の安全なマーカー遺伝子も開発されているし、あるいはマーカーが可食部では発現しないような工夫もある、そして決定的なのは、マーカー遺伝子自体を取り除いてしまう技術もすでに開発されている。
もし本当に抗生物質耐性遺伝子を使うことが問題ならば、遺伝子組み替え自体を拒否するのではなく、抗生物質耐性遺伝子を使っていないものを作れと主張すべきだ。
そういう具体的な主張がされるならば、今すぐにでも改善されるだろう。
by m.ko-1
| 2004-04-15 02:00
| GMO